腕時計の「クロノグラフ」とは?使い方の解説とオススメモデルの紹介

2022年2月1日
腕時計の「クロノグラフ」とは?使い方の解説とオススメモデルの紹介

腕時計を選ぶときによく出てくる言葉のひとつに「クロノグラフ」という言葉があります。クロノグラフ時計というと、カウンターとプッシュボタンが付いている時計をイメージする方も多いと思います。

クロノグラフは、正しい使い方をするととても便利な機能です。今回は、クロノグラフの使い方の説明とTWCがオススメするモデルの紹介をしていきます。

【クロノグラフとは?クロノグラフの使い方と注意点】

秒単位で計測できる仕組みが考えられたのは、1720年頃でした。ローターでゼンマイを巻く自動巻きムーブメントにクロノグラフが搭載されたのは、1969年以降になります。

ここでは、クロノグラフの使い方を解説していきます。クロノグラフは、使い方を誤ると壊れることもあるので注意が必要です。

■クロノグラフとは?ストップウォッチとの違い

クロノグラフ時計

クロノグラフ(chronograph)という言葉は、1822年頃に誕生しました。「特定の時間を計測する機能」のことを指します。

日本ではストップウォッチ機能と呼ばれることも多いですが、厳密に言うとストップウォッチ機能とは「陸上競技などで所要時間を計る専用の機器」を指します。

■順番が大切!クロノグラフの使い方

クロノグラフ 時計に付いているのは、時間の経過を示す積算計とクロノグラフを操作するためのプッシュボタンです。時間を計測するときは、2時の位置に付いているプッシュボタンを押して針の動きをスタートします。

何秒経過したかを示す針は、時計や長針と同じ軸で回ることが多いです。何分経過したかは文字盤上の小さなカウンターに表示します。

2時の位置に付いているプッシュボタンをもう一度押すとストップです。4時の位置に付いたプッシュボタンを押すとリセットします。

■クロノグラフは精密機器!クロノグラフの注意点

クロノグラフの使い方で気をつけたいのが、ストップとリセットです。必ず1回ストップしてからリセットします。

クロノグラフ 時計は、通常の時計に比べて構造が複雑です。オーバーホール(分解掃除)や修理のコストもかかるので注意が必要になります。

【コストパフォーマンスが高い!日本産クロノグラフ時計3選】

1964年に国内初のクロノグラフ 時計が誕生しました。1969年には、世界で初めて垂直クラッチ方式を取り入れた自動巻きクロノグラフ 時計を開発しています。

シチズンはクロノグラフをソーラー電波時計に搭載していることが多いです。ここでは、コストパフォーマンスも高い国内産のクロノグラフ 時計を紹介します。

■セイコー プレザージュ ヒストリカルコレクション SARK015

セイコー プレザージュ ヒストリカルコレクション SARK015の仕様:

直径:41mm

ムーブメント:自動巻き(キャリバー8R48)

パワーリザーブ:約45時間

防水:10気圧(100m)

セイコークロノグラフ55周年を記念して、2019年に1000本限定で登場したモデルです。1964年に登場した国産初のクロノグラフ腕時計「クラウン クロノグラフ」のデザインを再現しています。

スモールセコンドは、3時の位置です。9時の位置に30分積算計と6時の位置に12時間積算計が付いています。

細めの両方向回転ベゼルも特徴的です。ストラップには、コードバン(馬の臀部の皮)を使用しています。

■グランドセイコー スポーツコレクション SBGC221
出典:グランドセイコー公式HP

グランドセイコー スポーツコレクション SBGC221の仕様:

直径:46.4mm

ムーブメント:スプリングドライブ(キャリバー9R86)

パワーリザーブ:約72時間

防水:10気圧(100m)

グランドセイコーのクロノグラフ腕時計の中でも、ケースとブレスレットにセラミックスとチタンを使用したモデルです。30分積算計と12時間積算計は、文字盤の右側についています。

GMT針とベゼルが示すのは、第二時間帯です。グランドセイコーのクロノグラフは、スプリングドライブと呼ばれる独自のムーブメントを使用することもあります。

スプリングドライブの動力源はゼンマイです。水晶振動子とICで時計を制御しているので、機械式時計の力強さとクォーツ式時計の正確さを兼ね備えています。

■シチズン シチズンコレクション CB5874-90E
出典:シチズン公式HP

シチズン シチズンコレクション CB5874-90Eの仕様:

直径:43mm

ムーブメント:光発電エコ・ドライブ

駆動時間:パワーセーブ作動時は約3年

防水:10気圧(100m)

シチズンのクロノグラフ腕時計で、ブラックの文字盤にブラックのカウンターを組み合わせたモデルです。日付表示窓は、4時の位置に付いています。

日本・中国・アメリカ・ヨーロッパの電波局から電波を受信するので、自動での時刻調節が可能です。10時の位置には24時間計が付いており、インナーベゼルに書かれた都市名に針をあわせて第二時間帯を表示させます。

外側のベゼルに付いているのは、速度計測に便利なタキメーターです。シチズンでクロノグラフを使うときは、「CHR」を選択する必要があります。

【高級腕時計といえば!海外のクロノグラフ機能付き時計7選】

スイスをはじめとする海外の時計ブランドは、分業制を取り入れていることが多いです。ムーブメント製造を専門におこなうブランドが作った汎用ムーブメントを改良して使うブランドもあります。

ここでは、海外のクロノグラフ機能付き時計を紹介していきます。ブランドごとに違うデザインにも注目してください。

■IWC ポルトギーゼ クロノグラフ IW371605

IWC ポルトギーゼ クロノグラフ IW371605の仕様:

直径:41mm

ムーブメント:自動巻き(キャリバー69355)

パワーリザーブ:約46時間

防水:3気圧(30m)

ホワイトの文字盤に青焼きの針を組み合わせたモデルです。スモールセコンドは、6時の位置に付いています。

12時の位置に付いているのは、30分積算計です。IWCのポルトギーゼ クロノグラフは、文字盤上の空間が広くスッキリしたデザインになっています。

■タグホイヤー モナコ クロノグラフ CBL2111.BA0644

タグホイヤー モナコ クロノグラフ CBL2111.BA0644の仕様:

ケースサイズ:39mm×39mm

ムーブメント:自動巻き(キャリバー ホイヤー02)

パワーリザーブ:約80時間

防水:10気圧(100m)

1970年代に登場したタグホイヤーのクロノグラフ腕時計からインスピレーションを得て、2020年に登場したモデルです。タグホイヤーモナコで約20年ぶりにH型のステンレススチール製ブレスレットが採用されました。

3時の位置に付いているのは30分積算計で、9時の位置に付いているのは12時間積算計です。日付表示窓とスモールセコンドは、6時の位置に付いています。

タグホイヤーのクロノグラフムーブメントは、汎用ムーブメントと自社ムーブメントの2種類です。ホイヤー02は、自社製のタグホイヤークロノグラフムーブメントになります。

■オメガ シーマスター ダイバー300M 210.62.44.51.01.001

オメガ シーマスター ダイバー300M 210.62.44.51.01.001の仕様:

直径:44mm

ムーブメント:自動巻き(キャリバーオメガ9901)

パワーリザーブ:約60時間

防水:30気圧(300m)

ブラックの文字盤にセドナゴールドで縁取りした針とインデックスを組み合わせたモデルです。逆回転防止ベゼルとヘリウムエスケープバルブが付いています。

スモールセコンドは、9時の位置です。60分積算計と12時間積算計は、3時の位置に付いています。

オメガのクロノグラフムーブメントは、他のブランドと比べてパーツの摩耗を防ぐコーアクシャル機構を搭載しているのが特徴的です。オメガのクロノグラフ 時計は、メンテナンスの回数を少なくすることが期待できます。

■オーデマピゲ ロイヤルオーク クロノグラフ 26331ST.OO.1220ST.03

オーデマピゲ ロイヤルオーク クロノグラフ 26331ST.OO.1220ST.03の仕様:

直径:41mm

ムーブメント:自動巻き(キャリバー2385)

パワーリザーブ:約40時間

防水:5気圧(50m)

ホワイトの文字盤にブラックのカウンターとインナーベゼルを組み合わせたモデルです。30分積算計は3時の位置で、12時間積算計は9時の位置に付いています。

オーデマピゲロイヤルオークのクロノグラフは、1997年に登場しました。2008年にはオーデマピゲロイヤルオークのクロノグラフ搭載時計で、カウンターと文字盤の色が違うモデルが登場して人気を集めています。

■ハミルトン アメリカンクラシック イントラマティック H38416711

ハミルトン アメリカンクラシック イントラマティック H38416711の仕様:

直径:40mm

ムーブメント:自動巻き(キャリバーH-31)

パワーリザーブ:約60時間

防水:10気圧(100m)

1968年に登場したハミルトンのクロノグラフ 時計の復刻版です。ホワイトの文字盤にブラックのカウンターとインナーベゼルを組み合わせています。

インナーベゼルに付いているのは、速度計測に便利なタキメーターです。30分積算計は3時の位置で、9時の位置にはスモールセコンドが付いています。

ハミルトンのクロノグラフムーブメントは、ムーブメント製造を専門におこなうETA社のムーブメントを利用していることが多いです。ハミルトンのクロノグラフ時計は、コストパフォーマンスの高さが魅力として挙げられます。

■チューダー ヘリテージベイ 79360N-0006

チューダー ヘリテージベイ 79360N-0006の仕様:

直径:41mm

ムーブメント:自動巻き(キャリバーMT5813)

パワーリザーブ:約70時間

防水:20気圧(200m)

ホワイトの文字盤にブラックのカウンターを組み合わせたモデルです。45分積算計は3時の位置で、スモールセコンドは9時の位置に付いています。

回転ベゼルについているのは、タキメーターです。四角形の飾りのついたスノーフレーク針は、チューダー独自のデザインになります。

チューダーのクロノグラフムーブメントは、汎用ムーブメントを応用したものが多いです。チューダーのクロノグラフ時計は、ロレックスに似たデザインですが価格は抑えられています。

■ロレックス コスモグラフ デイトナ 116519LN-0027

ロレックス コスモグラフ デイトナ 116519LN-0027の仕様:

直径:40mm

ムーブメント:自動巻き(キャリバー4130)

パワーリザーブ:約72時間

防水:10気圧(100m)

スチールカラーの文字盤にブラックのカウンターを組み合わせたモデルです。3時の位置に付いているのは30分積算計で、9時の位置に付いているのは12時間積算計になります。

ケースに使用しているのは、ホワイトゴールドです。セラクロム製のベゼルには、タキメーターが付いています。

ロレックスでクロノグラフを搭載しているのは、レーサー向けに誕生したコスモグラフ デイトナのみです。ロレックスのクロノグラフ時計は、特に人気が高いです。

【まとめ】

今回はクロノグラフの説明とクロノグラフ時計のオススメモデルを紹介しました。いくつもカウンターが並んだクロノグラフ時計は、仕事ができる大人を演出します。

便利なクロノグラフですが、正しい使い方をすることが大切です。カウンターの位置や計測できる時間もブランドによって異なるので、自分に適したモデルを選ぶことをオススメします。

コメントをする
To Top