機械式時計にこだわるブランパンの徹底解説!

2019年7月24日
機械式時計にこだわるブランパンの徹底解説!

世界的に有名な時計ブランドの多くは古い歴史がありますが、このブランパンにおいてはその中でも最も古い歴史があることで有名です。そんなブランパンの始まりは1735年のことで、ジャンジャックブランパンによって創業されました。実は最初はジャンジャックブランパンは時計の部品を主に製作していたのですが、時計製造業の将来性を見抜いていた彼はすぐに懐中時計の製作を始めたのです。ブランパンが始まった当時というのは時計産業はあまり発展していなかったのですが、彼が製作した時計は比較的早く売れるようになったと言われています。 

スイスが誇る世界最初の時計メーカーブランパンの歴史詳しくを知ろう!

ブランパンは、1735年に創業したスイスにある時計メーカーです。世界最古のメーカーであるブランパンは、時計業界に多くの革命を起こしました。ブランパンが創業したころの懐中時計は、農夫が副業として手作業で作っていましたが、ブランパンは1815年に量産体制を整えました。

時計が正しく「時(とき)」を刻むためには、同じ速度で歯車がまわらなければなりません。歯車を同じ速度でまわすために必要なパーツが、調速機と脱進機です。

16世紀以降の時計にはシリンダー脱進機が使用されていましたが、耐久性が弱いとい問題点がありました。ブランパンがアンクル脱進機を導入したので時計の耐久性が向上しました。

ブランパンは、1926年に腕につけている間「ゼンマイ」が巻かれる自動巻き式腕時計を世界で初めて開発しました。更に1930年になると女性用の自動巻き式腕時計も開発します。ブランパンは、世界最古のメーカーですが、現状に満足せずに常に良い物を開発しました。今の腕時計の基礎を作ったメーカーがブランパンと言っても過言ではありません。

クォーツショックがブランパンを大きく変えた

機械式腕時計は、ゼンマイを巻かないとやがて止まってしまいます。内部の構造は複雑で定期的にパーツを取り替えなければなりません。1970年代に開発されたクォーツ(電池)腕時計は、勝手にゼンマイが巻かれます。コストも機械式腕時計に比べると安価なので大量生産も可能です。安くて精度の高いクォーツ腕時計が出回ったので、多くの時計メーカーが窮地に立たされました。ブランパンも例外ではなく約10年の休眠状態に陥ります。

1982年にブランパンは、ムーブメント製造会社である「ピケ」に買収されました。翌年には、スイス時計産業組合(SSIH)の社員が経営委員会にむかえ入れられます。

クォーツ腕時計が人気だった時代に、ブランパンは徹底して機械式腕時計にこだわっていました。複雑な機能とシンプルなデザインは多くの人に好まれて機械式腕時計の人気復活につながります。

ブランパンの腕時計の特徴

ブランパン 時計

ブランパンが作る腕時計の最大の特徴、それは機械式時計のみであることです。ブランパンでは創業以来価値のある文化財としての伝統的な時計づくりを守るということを1つのコンセプトとして掲げてきているため、現在の主流である電池によって動くクォーツムーブメントは一切作られておらず、機械式時計のみを作り続けているのです。 

ブランパンが作る腕時計の二番目の特徴、シックスマスターピースです。ブランパンの時計には、シックスマスターピースのいずれかが備わっていることが多くなっています。

・ウルトラスリム:通常よりもケースが薄い時計のことです。

・ムーンフェイズ:ディスクに描かれた月の絵で月の満ち欠けを示します。ブランパンのムーンフェイズの特徴は、月の顔が描かれていることです。

・パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー):月と曜日を表示する機能がついた時計は、修理が必要になるケースが多いと言われています。通常タイプの時計だと31日がない月は、月末に自分で調整をしなければなりません。高級腕時計の中には、1年間だけ自動的に調整してくれるタイプもありますが、うるう年には対応していないので、3月に調整が必要になります。パーペチュアルカレンダーは、うるう年にも対応しています。半永久的に日付調整を自動でしてくれるので便利です。

・スプリットセコンドクロノグラフ:同時に2つの時間を計測する機能のことです。

・トゥールビヨン:時計にかかる重力を均一にして、ヒゲゼンマイの収縮を規則正しくする機能のことです。懐中時計用として作られた機能ですが、派手な動きが魅力のひとつになっています。

・ミニッツリピーター:暗い所で時間を確認するための機能のことです。一定時間ごとに音がなるのが特徴になります。

この中でも特に「パーペチュアルカレンダー」「トゥールビヨン」「ミニッツリピーター」の3つは、開発に高度な技術が必要になります。複雑な機能を楽しめるのも機械式腕時計の魅力です。長年の努力と経験が高い技術力をつくりだしたのだと考えられます。

 

ダイバーズウォッチの基礎を作った フィフティファゾムス

ブランパンを代表する腕時計の1つ、それはフィフティファゾムスです。この時計はかつてのフランス海軍が要望したことで製作された腕時計で、海の中でも使用できるように作られました。ミニッツリピーターや永久カレンダーなどを含むブランパンの6つのマスターピースが1つに収められた機械式時計で、一時的に休止状態であった Blancpain を再び世の中に復活したことを知らしめた腕時計でもあります。 

 

代表的なシリーズ ヴァルレ

ブランパンで最も有名なモデルはフィフティファゾムスですが、それと同じくらい代表的なモデルとしてヴィルレがあります。このモデルはブランパンというブランドが始まった場所の名前にちなんでつけられており、比較的シンプルなデザインをしていて、かつすっきりとしたフォルムをしているのが大きな特徴です。ちなみにこのヴァルレにはアンダーラグコレクターや ムーンフェイズ、パワーリザーブなどのブランパンならではとも言える様々な機能が採用されています。

 

ブランパンのおすすめ3選

ブランパンの中でも特にオススメしたい腕時計を3本紹介します。同じコレクションでもデザインによって大きく異なります。

ブランパン5015-1130-52

 

フィフティファゾムス オートマチック 5015-1130-52の仕様

直径:45mm

ムーブメント:自動巻き式(キャリバー1315)

パワーリザーブ:120時間

防水:30気圧(300m)

「フィフティファゾムス オートマチック 5015-1130-52」は、フィフティファゾムスが常時製造されるようになった2007年頃に発売したモデルです。逆回転防止ベゼル・蛍光塗料が施されたローマ数字のインデックスとダイバーズウォッチの基本をおさえたデザインとなっています。日付表示窓は、4時と5時の間です。日付表示窓の背景もブラックなので、全体的に統一感があります。

ストラップは、ブラックのセイルキャンパスです。セイルキャンパスは、ヨットの帆にも使われている素材で防水性も期待できます。

ブランパン5000-0130-B52A

フィフティファゾムス バチスカーフ 5000-0130-B52Aの仕様

直径:43.6mm

ムーブメント:自動巻き式(キャリバー1315)

パワーリザーブ:120時間

防水:30気圧(300m)

バチスカーフは、1953年に発売されたモデルの影響を強く受けています。「5000-0130-B52A」は、2015年頃に発売されたモデルです。夜光塗料が塗られた長針と短針は、注射器の様な形で暗い所でも目立ちます。時間表記方法は、インデックスのみでシンプルな見た目になります。

ブラックの逆回転ベゼルには、60までの等間隔に目盛りがふられています。ベゼルの太さは細めになります。

ケースの裏側からムーブメントが見えるシースルーバックを採用しています。シンプルなデザインと機械式時計ならではの動きが楽しめる腕時計になります。

 

ブランパン6654-1127-55B

ヴィルレ カンティエーム コンプリート 6654-1127-55Bの仕様

直径:40mm

ムーブメント:自動巻き式(キャリバー6654)

パワーリザーブ:72時間

防水:3気圧(30m)

 

「6654-1127-55B」の特徴は、月・曜日・日付表示機能のあるカレンダーです。更に「シックスマスターピース」のひとつ「ムーンフェイズ」も搭載されています。

時間と日付は、文字盤上に表記されています。時間はローマ数字表記で、日付はアラビア数字になります。日付を示す青い針は、先端が少し曲がっていて日付が見えやすいデザインになっています。ホワイトの文字盤にも映える色合いが魅力のひとつです。

ベルトの表側には、柔らかいアルザベルカーフスキンが使用されています。裏地は、汗に強いアリゲーターレザーです。異なる2つの素材を組み合わせて、見た目に優れたデザイン性と使い勝手を考えた機能制を兼ね備えた逸品となっています。

 

まとめ

ブランパン 時計

世界最古と言われているブランパンは、腕時計の基礎を作りあげたメーカーのひとつです。「機械式腕時計しか製造しない」というこだわりが、機械式腕時計人気を支えています。ブランパンの腕時計は、シンプルなデザインの中に高度な技術力が詰め込まれた腕時計になります。

 

 

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